先日記事にしたGoogleと中国の検閲めぐる戦い。米中外交問題にまで発展して、蜜月かと思われたオバマ米政権と中共政府との間に亀裂が走っています。
肝心のGoogleの撤退の方はまだ協議中みたいで、その後情報は出てきていませんが、アメリカ政府やアメリカのその他IT企業の反応など、外野の方が賑やかになってます。
ニュースは一応軽くではありますが、追っています。そこで、気になった点をいくつか。
まず第一に、これは先回も言及したのですが、Google中国サイトとGoogle国際サイトの中国語版をごっちゃにして考えている記者がいること。専門外なことは承知してますが、レベル低すぎ。
おそらく、他の分野の記事もこういうなんちゃってな記事が多いんでしょうね。マスメディアは過度に信用しちゃダメだということを思い知らされます。いわゆるメディア・リテラシーですか。
あと、Googleと中国の勝負勝敗について語っている記事も散見されますが、それも的外れ。
中国当局にとっては勝利も何もありません。公然の秘密ではあるものの、大沙汰にしたくない検閲問題が大々的にメディアの俎上に乗ってしまったんですから。中国当局としては如何に対内的な体面を繕うのか、という一点にかかっています。内部でも当局の検閲に対する不満が高まっていますから。
なにせ現政権は検閲なしには存続し得ない政権です。検閲に関して中国当局が譲歩することはありません。如何に検閲に対する内部の不満を抑える、またはそらすのか、中国当局としてはこの一点にかかっています。
一方のGoogleとしても、撤退をチラつかせて、「検閲」という中国当局がおおっぴらにしたくない問題を、大々的にクローズアップさせて当局の反感を買ってしまった以上、たとえ中国に残ったとしても、商売は厳しさを増す一方でしょうから、最早勝負も何もない訳です。
Googleは実を捨てて名を取ったことになります。失ったものも大きいですが、得たものも大きい。どちらが大きいのか、それは見る人の価値観次第でしょう。
だから、勝ちも負けもないんですよ。
それはそれとして、面白いのは周囲の反応ですね。Yahoo!はグーグルに同情的、一方のマイクロソフトはビル・ゲイツがGoogle批判を行って、中国メディアが喜んで取り上げているのが印象的です。ちなみにマイクロソフトCEOのバルマーは、検閲には反対の立場であることを表明していることを付け加えておきます。
まぁマイクロソフトはGoogleのように、国際版の中国語版という逃げ道がある訳でもなし。中国様に頭が上がらないのも無理はありませんが。

